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【2026年度】伊勢市は、外壁塗装だけでも補助が出ます——ただし先着順です
出ます—
- もう1本
- おはらい町・二見町茶屋なら、景観形成推進事業補助金で2分の1・上限200万円。要綱の対象行為に「色彩の変更」が明記。上限まで数回に分けて使え、10年空ければ枠が復活します(都市計画課 0596-21-5591)
- 制度
- 伊勢市の住宅リフォーム関連補助(外壁塗装だけでも対象)
- 注意
- 先着順です
三重県内の市を順に調べてきましたが、伊勢市は他と違います。四日市市も津市も鈴鹿市も「耐震補強と一緒にやるリフォームなら」という条件付きでした。伊勢市の住宅リフォーム促進事業補助金は、工事の種類を限定していません。塗り替えだけで申請できます。
金額は工事費(税抜)の10分の1、上限5万円。大きくはありません。そして予算1,000万円の先着順で、2026年9月10日時点の残額は151万円でした。上限まで使う人が続けば、30件ほどで終わります。(2026年9月11日確認)
補助が出ても出なくても、次に気になるのは総額です。——30坪だといくらか/業者を自分で調べる4つの方法
このページの内容全16項目
- なぜ「外壁塗装も対象」と言えるのか
- 金額の計算——上限5万円に届くのは税抜50万円から
- 申請の順番が、三重県内の他市と逆です
- 「市内に本社・本店がある業者」という縛りがあります
- 予算の残りを、自分で確かめる方法
- そろえる書類——「同意書」を出せば2枚減ります
- 工事の途中で内容が変わったら、必ず届け出る
- おはらい町・二見町茶屋なら、色を変える工事に2分の1・200万円
- 同じ伊勢市なのに、耐震の補助は「順番が逆」です
- 耐震も一緒にやるなら、金額の桁が変わります
- 訪問業者には、市が名乗ることになっています
- 伊勢市には、ほかにこんな制度もあります
- 国の「みらいエコ住宅2026事業」は、外壁塗装に使えますか
- よくある質問
- 出典(伊勢市公式)
- あわせて読みたい
なぜ「外壁塗装も対象」と言えるのか
制度の案内文に「外壁塗装」という言葉が出てくるわけではありません。それでも対象だと言えるのは、提出書類の説明にこう書かれているからです。
(6)工事内容がわかる全体の図面(内装工事の場合は平面図、外壁塗装等場合は立面図)
※外壁塗装等の工事で、(7)で申請物件の全景(建物の四方向)が確認できる場合は省略可
市が、外壁塗装で申請してくる人を想定して書類の指示を書いています。「立面図を出してください、ただし建物の四方向の写真があれば省略していい」——ここまで具体的なのは、実際に申請が来ているからです。
あわせて、対象外の工事のリストにも外壁塗装は入っていません。市が挙げているのはこちらです。
- 工事費(税抜)が20万円に満たないもの
- 申込時点で着手している工事や、補助金の交付決定前に着手しているもの
- 他の補助制度を利用する工事
- 浄化槽設備工事や公共下水道への排水管接続工事、建物の解体のみの工事等
- 住宅本体を工事しない倉庫、車庫、納屋等の工事
- 造園、門扉、塀、カーポート等または外構の工事
- 単に機器等の設置・取替えのみの工事(エアコン、IHクッキング、網戸等)
- 併用住宅の住宅部分以外にかかる工事
- 貸主による賃貸・使用貸借している部分にかかる工事
「造園、門扉、塀、カーポート等または外構の工事」が対象外なのは要注意です。外壁と一緒に塀やカーポートも頼む方は多いのですが、そこは補助の対象になりません。そして「住宅本体を工事しない倉庫、車庫、納屋等」も外れます。
だから見積書は、住宅本体と外構で行を分けて出してもらってください。「外壁塗装一式」とまとめられていると、市の審査で住宅本体分がいくらか分かりません。複数社に頼むときも、最初にこの分け方を伝えておくと、あとで作り直さずに済みます。
金額の計算——上限5万円に届くのは税抜50万円から
工事費(税抜)の100分の10に相当する額(上限5万円)
※補助金額の千円未満は切り捨て
| 工事費(税抜) | 補助額 |
|---|---|
| 20万円(下限) | 2万円 |
| 30万円 | 3万円 |
| 50万円 | 5万円(ここで上限に到達) |
| 100万円 | 5万円(上限のまま) |
税抜50万円で上限に届きます。戸建ての外壁塗装なら、たいていの工事がここを超えます。つまり実質は「5万円が出るかどうか」の話で、工事費を積んでも補助は増えません。
そして「工事費(税抜)が20万円以上」が下限です。部分的な塗り直しや、付帯部だけの塗装だと届かないことがあります。
申請の順番が、三重県内の他市と逆です
ここが、このページでいちばん伝えたいところです。
四日市市や津市の耐震系の補助は、「交付決定通知の前に契約したら対象外」でした。契約より先に申請する制度です。ところが伊勢市のこの補助は、契約してから申請します。
市が示している手順は、こうです。
- ①申請者が、工事業者に直接工事の申し込みをする
- ②工事業者が、現地調査・設計・見積りをする
- ③申請者と工事業者が、施工方法・費用・支払条件などを十分に打合せて、工事契約をする
- ④申請者が、補助金交付申請書類を作成して市に提出する
- ⑤市が審査し、交付決定をする(書類審査に1〜2週間程度)
- ⑥工事業者が工事を実施する
- ⑦工事完了後、申請者が工事費を支払う
- ⑧完工後30日以内、または令和9年3月31日のいずれか早い日までに実績報告
- ⑨市が完了検査 → 交付額確定通知と交付請求書⑩請求書を提出(郵送可)→ ⑪口座に振込
ただし、契約してよくても着工はできません。市は「決定通知書の交付後でなければ着工できません」と明記しています。
つまり③で契約 → ④で申請 → ⑤で決定(1〜2週間)→ ⑥でやっと着工という流れです。契約から着工まで2週間前後の空きが生まれます。ここを業者に伝えておかないと、契約したその週に足場を組まれて対象外になります。
見積もりを取る段階で「伊勢市の補助金を使うので、交付決定が出てから着工してほしい」と伝えてください。この一言が言えるかどうかで結果が変わります。市内の業者なら制度を知っていることが多いのですが、知らない担当者に当たることもあります。
申請と工事の段取りが決まったら、次に出てくるのは「工事が始まってからのこと」です。——ご近所への挨拶はどこまで/臭いはいつまで続くか/洗濯物・窓・車・ペット/足場があるあいだの戸締まり。
「市内に本社・本店がある業者」という縛りがあります
制度の定義そのものに、こう書かれています。
伊勢市内で申請者が居住している住宅を、市内に本社・本店がある法人、または市内の個人事業者で行うリフォーム工事の費用の一部を補助する制度です。
「本社・本店」と書かれているのが厳しいところです。津市の空き家補助は「市内に本店・支店または営業所」、耐震のリフォーム補助は「県内に本店・支店・営業所」でした。伊勢市は支店や営業所では足りません。市内が本拠地の会社に限られます。
これは金額と天秤にかける話になります。補助は最大5万円です。市内限定で1社に絞った結果、工事費が5万円以上高くつくなら、意味がありません。市内の会社と市外の会社の両方から見積もりを取って、補助を足したうえで総額を比べてください。塗料のグレードひとつで数十万円動く工事なので、5万円は簡単に逆転します。
そのほかの細かい条件も、押さえておいてください。
- 併用住宅は住宅部分のみが対象
- 賃貸住宅は申請者の居住部分のみ(所有者の承認が必要)
- クレジットカード会社等から付与されたポイントでの支払い、小切手・手形での支払い、相殺による決済は対象外
- 同一対象者および同一建物につき、交付は1回限り
- 施工業者が自身の住宅を自身で工事する場合は対象外
- 「伊勢市空家リフォーム促進事業補助金」「伊勢市空家購入促進事業補助金」との併用不可
ポイント払いが対象外というのは、他市ではあまり見ない条件です。支払い方法まで指定があるので、契約前に業者と決済方法を確認してください。
予算の残りを、自分で確かめる方法
この制度は令和8年4月1日から先着順で、交付決定額が市の予算額(1,000万円)に達した時点で受付を終了します。
市は、予算残額をホームページで公開しています。当サイトが確認した時点では次のとおりでした。
| 時点 | 予算残額 | 前の時点からの減り |
|---|---|---|
| 2026年8月12日 | 280万3千円 | — |
| 2026年8月17日 | 263万2千円 | 17万1千円(5日間) |
| 2026年8月27日 | 223万2千円 | 40万円(10日間) |
| 2026年8月31日 | 206万円 | 17万2千円(4日間) |
| 2026年9月10日 | 151万円 | 55万円(10日間) |
※8月12日・17日・27日は当サイトが市のページで確認した値、8月31日と9月10日は市のページ(更新日 令和8年9月1日・9月11日)の公表値です。8月12日から31日までの19日間で74万3千円が交付決定に回りました。
9月に入って、減り方が速くなっています。8月31日から9月10日までの10日間で55万円(1日あたり約5万5千円)。8月12日から31日までは1日あたり約3万9千円でした。このペースが続けば、残りの151万円は1か月もたたずに尽きる計算です(当サイトの計算)。
上限5万円で割ると約41件です。ただし全員が上限まで使うわけではないので、正確な残件数は分かりません。そして、この数字は日々減ります。
だから当サイトの数字を信じないでください。やることは一つで、伊勢市公式の「住宅リフォーム促進事業補助金」のページを開いて、ページ上部の予算残額を見る。それだけです。ゼロになっていたら、その年度は終わりです。
時間の逆算をしておいてください。見積もりを取って、契約して、書類をそろえて、審査に1〜2週間。今日から動いても、交付決定まで1か月前後はかかります。残額が数十万円まで減っていたら、間に合わない可能性のほうが高くなります。
そろえる書類——「同意書」を出せば2枚減ります
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 交付申請書(様式第1号) | 市のページからダウンロード |
| 世帯全員の住民票 | 「住民基本台帳及び市税に関する調査同意書」を出せば、この2つを省略できます |
| 世帯全員の市税の完納証明書 | |
| (中学生以下の世帯員は除く/高校生以上は学生証等の写し) | 課税されていない等で完納証明書が出ない場合は非課税証明書。いずれも発行から3か月以内のもの |
| 住宅の所有者がわかるもの | 課税資産(家屋)明細書の写し、登記事項証明書、固定資産評価証明書、名寄帳など。中古住宅を購入して完工後に住み始める場合は不動産売買契約書 |
| 工事見積書の写し | 工事内訳書が必要。店舗併用住宅は店舗と住宅それぞれの工事費がわかるもの |
| 工事内容がわかる全体の図面 | 外壁塗装等の場合は立面図。建物四方向の全景写真があれば省略可 |
| 施工予定箇所の着工前の写真 | 施工予定箇所全体が見えるように撮影 |
同意書を1枚出すだけで、住民票と完納証明書を取りに行かなくて済みます。市役所へ行く回数が減るので、使わない手はありません。
完納証明書について、市が注意を書いています。金融機関の窓口や口座振替で納付した直後に窓口へ行くと、納付確認のため証明書の発行に日数がかかることがある——急ぐなら領収書を持参してください。
そして申請の受付は窓口だけです。市は「メールやファクス、郵送、各支所での申請受付は行っていません」と明記しています。担当は商工労政課です。最後の補助金交付請求書だけは郵送できます。
工事の途中で内容が変わったら、必ず届け出る
見落としやすい注意事項があります。
工事内容や工事費の変更、工事の廃止などが生じた場合、変更承認申請の手続きを行ってください。変更承認申請の提出がない場合、補助の対象外となります。
「対象外となります」と書かれています。減額ではなく、丸ごと外れます。
外壁塗装は、足場を組んでから追加が出やすい工事です。下地を開けたら傷みがひどかった、シーリングを打ち替える範囲が広がった——よくあることです。そのたびに市へ変更承認申請を出す必要があります。
だからこそ、見積もりの段階で「追加が出そうな箇所はどこか」を複数社に聞いておく意味があります。1社だけだと、その会社が見落とした箇所はそのまま追加工事になります。何社かに見てもらって全社が同じ場所を指すなら、最初からその分を見積もりに入れておけば、変更承認の手間そのものが減ります。
おはらい町・二見町茶屋なら、色を変える工事に2分の1・200万円
伊勢市の要綱には、塗り替えがはっきり書かれています。——伊勢市景観形成推進事業補助金(都市計画課 0596-21-5591)。用語の定義がこうです。
「建築物の建築等 建築物の新築、増築若しくは改築、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をいう」
「色彩の変更」が、補助の対象行為に名前で入っています。外壁の塗り替えは、ここに当たります。
| 区分 | 補助率 | 上限 |
|---|---|---|
| 建築物の建築等(1棟あたり) | 2分の1 | 200万円 |
| 工作物の建設等(1基あたり) | 2分の1 | 100万円 |
| 景観重要建造物の修理 | 2分の1 | 200万円 |
1,000円未満は切り捨て。対象地区は内宮おはらい町地区と二見町茶屋地区(茶屋北西地区及び茶屋南西地区を除く)です。
塗り替えの周期と、そのまま噛み合う条文があります
この制度には、他の市であまり見ない2つの条文があります。
①上限まで、何回かに分けて使えます
「補助金の交付は、同一の建築物又は工作物について、上限額に達するまで数回にわたって行うことができる。」
——1回で200万円を使い切る必要がありません。今回は外壁だけ、次は屋根と塀、という進め方ができます。
②10年空ければ、枠が復活します
「直近の補助金を交付した日の属する年度の翌年度の初日から起算して10年間同一の建築物又は工作物について補助金の交付をしなかった場合は、……再び第1項又は第2項に規定する額を上限とする補助を行うことができる。」
——外壁塗装の塗り替え周期は、おおむね10〜15年です(塗り替えの時期)。この制度は、その周期にちょうど噛み合う設計になっています。1回使ったら終わり、ではありません。
申請は「着工の14日前まで」
市は交付申請の期日を「補助対象事業の着手の日の14日前の日」と定めています。2週間前です。市のページも「工事着工前に交付申請等の手続きが必要です。なるべく早い段階で、事前に都市計画課へご相談ください。」としています。
見積もりを取って、業者と日程を決めて、そこから2週間の余裕を見る——足場の予定を組む前に相談してください。
×そのほかの条件
・工事は重点地区景観形成基準に適合すること。好きな色にはできません
・市税を滞納していると交付されません
・同じ箇所を、この補助を受けて2度直すことはできません(前項の10年ルールが適用される場合を除く)
・借りている建物でも申請できます。ただし所有者の同意と、耐用年数または10年のいずれか長い期間、市長の承認なく除却しない誓約が要ります
おはらい町・二見町茶屋の外にお住まいなら、この制度は使えません。その場合の答えは、このページの上半分のとおりです。
同じ伊勢市なのに、耐震の補助は「順番が逆」です
ここは間違えると補助が消えるので、はっきり書きます。伊勢市には、申請の順番が正反対の制度が同居しています。
| 制度 | 順番 | 担当 |
|---|---|---|
| 住宅リフォーム促進事業補助金 (このページの主役) | 工事契約 → 申請 → 交付決定 → 着工 契約は先でよい。着工は決定後 | 商工労政課 |
| 木造住宅の耐震補強補助 耐震シェルター・空家除却 | 申請 → 交付決定 → 工事契約 → 着工 決定前に契約したら支払えない | 住宅政策課 0596-21-5596 |
耐震側について、市はこう書いています。
補助金の交付決定を受ける前に、施工業者と契約された場合は、補助金をお支払いすることができません。必ず、施工業者との契約前に申請いただき、補助金の交付決定を受けた日以降で契約してください。
同じ市役所で、片方は「契約してから申請」、もう片方は「契約したら終わり」です。外壁塗装だけならリフォーム促進側、耐震補強も一緒にやるなら耐震側——どちらの制度を使うかを決めてから、契約の話に入ってください。
耐震も一緒にやるなら、金額の桁が変わります
リフォーム促進の補助は上限5万円ですが、耐震側は桁が違います。対象は昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅です。
| 補助 | 金額 | 中身 |
|---|---|---|
| 耐震補強工事補助 | 最大157万5千円 | 評点0.7未満の住宅を、1.0以上(または1.5以上)にする補強工事。令和7年4月1日に150万円から増額されました |
| 耐震補強設計補助 | 最大18万円 (精密診断に基づく場合は最大34万円) | 評点0.7未満または1.0未満と診断された住宅の補強設計書の作成 |
| 同時リフォーム補助 | 最大20万円 | 耐震補強工事と同時に行う、住宅の機能や性能の向上を目的とするリフォーム工事(向上を伴わないリフォームは対象外) |
| 耐震シェルター等設置補助 | 市の資料で確認 | 令和7年から、耐震診断無しでも利用できるよう制度が改正されました |
| 木造住宅の無料耐震診断 | 無料 | 入口。ここから設計・工事へ進みます |
耐震側にも「同時リフォーム補助 最大20万円」があります。リフォーム促進の5万円より大きい。ただし条件が「住宅の機能や性能の向上を目的とする」で、市は「機能や性能の向上を伴わないリフォーム工事は補助対象外」と明記しています。
同じ色に塗り直すだけなら「向上」とは言いにくい。遮熱や断熱の性能を足すなら説明がつきやすい。——この差は津市や鈴鹿市でも同じ論点でした。当サイトでは対象になるかを断定しません。塗料のグレードと性能を書いた見積書を持って、住宅政策課に確認してください。
共通の注意も2つあります。交付決定を受けた日から6か月以内に実績報告を完了する必要があること、そして補助金は1棟につき1回限りで、過去に交付を受けている家は使えないことです。申込期間は随時受付ですが、予算額に達したら終了します。
もうひとつ、設計補助には見落としやすい条件があります。「耐震補強設計書の作成業者と耐震補強工事の施工業者は別業者としてください」——設計と工事を同じ会社に頼めません。工事のほうを何社かに当たるときに、設計を誰が書いたかを伝えて見積もりを取ってください。設計書という同じ図面に対して各社が金額を出すので、比較がきれいに成立する珍しい場面です。
訪問業者には、市が名乗ることになっています
伊勢市は、耐震のページに注意書きを載せています。
最近、耐震診断・耐震補強工事をすすめる訪問業者が増えています。市では、直接訪問して耐震診断・耐震補強工事等をすすめる場合、市の職員又は委託事業者であることを明示しますので、不審な点がございましたら、住宅政策課(電話:0596-21-5596)までお問い合せください。
これは覚えておく価値があります。「市の耐震診断で回っています」と言って訪ねてくる相手がいたら、市の職員か委託事業者であることを明示しているかを確かめる。していなければ、その場で契約せず、住宅政策課に電話する。番号は市が公開しているものです。
補助金がある制度は、それ自体が訪問販売の口実に使われます。「補助金が使えるので今日中に契約を」と言われたら、順番が逆です。先にどの制度に当たるかを市に確かめて、それから自分で選んだ会社に見積もりを頼んでください。制度は逃げませんが、その場で押した判は戻りません。
伊勢市には、ほかにこんな制度もあります
この補助と併用できないものを含めて、住まいに関する制度を挙げておきます。どれを使うかは先に決めてください。
| 制度 | 性格 |
|---|---|
| 伊勢市空家リフォーム促進事業補助金 | 空き家の改修。住宅リフォーム促進事業補助金とは併用できません |
| 伊勢市空家購入促進事業補助金 | 空き家の購入。こちらも併用不可 |
| 木造住宅の耐震補強(設計・工事)補助・耐震シェルター等設置 | 旧耐震木造住宅向け。防災の担当課 |
| 脱炭素・カーボンニュートラルに向けた補助制度 | 省エネ設備など。環境の担当課 |
「他の補助制度を利用する工事」は対象外と明記されているので、ひとつの工事に複数の補助を重ねることはできません。空き家を買って直すなら空家側、今住んでいる家を塗るならリフォーム促進側——という切り分けになります。
国の「みらいエコ住宅2026事業」は、外壁塗装に使えますか
伊勢市の制度とは別に、国のみらいエコ住宅2026事業を見かけた方も多いと思います。
先に答えを書きます。この事業でも、外壁塗装(塗り替え)は対象になりません。
公式サイトが挙げている対象工事は、①開口部の断熱改修 ②躯体の断熱改修 ③特定エコ住宅設備の設置(高効率給湯器・高効率エアコン) ④エコ住宅設備の設置など8項目です。塗装も塗料も、ここに入っていません。
まぎらわしいのが②です。「躯体の断熱改修」は、壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。
窓の断熱や給湯器の交換を一緒にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負うことが必要で、予算の上限に達した時点で受付が終わります(公式サイトの記載)。塗装店がこの登録をしているとは限らないので、一緒に考えたいなら先に聞いてください。
では、市の5万円と国の100万円は、両方もらえますか
同じ工事では、もらえません。止めているのは国ではなく、伊勢市のほうです。
まず市の側。伊勢市の「住宅リフォーム促進事業補助金 申請手続き及び手順」(PDF)の対象とならない工事の一覧に、この1行があります。
「・ 他の補助制度を利用する工事」
同じPDFには、こうも書かれています。
「同一対象者及び同一建物につき、この補助金の交付は1回限りです。(「伊勢市空家リフォーム促進事業補助金制度」や「伊勢市空家購入促進事業補助金」との併用は不可。)」
——市が名指しで併用不可としているのは、市の空き家系の2制度です。国の制度は名指しされていませんが、「他の補助制度を利用する工事」という一行に含まれる読み方になります。ここは窓口(産業支援課 0596-21-5512)に確かめてください。
いっぽう国の側は、逆のことを書いています。ここで言う国の制度は、正しくは「住宅省エネ2026キャンペーン」という4つの補助事業のまとまりで、リフォームで使えるのはみらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業です(外壁塗装はどの事業の対象工事にも入っていません)。
キャンペーンの公式トップには、地方公共団体の制度についてこう書かれています。
「掲載している支援制度であっても、国費が充当されている制度は、本キャンペーンの各事業と併用できません。詳細については、各地方公共団体にお問い合わせください。」
——国が線を引いているのは「国費が入っているかどうか」です。伊勢市の住宅リフォーム促進事業は市の単独事業なので、この一文には当たりません。
もう少し細かいところは、みらいエコ住宅2026事業の公式「よくあるご質問」(2026年3月26日更新)に書かれています。
「二重補助を避ける観点から、住宅(外構含む)のリフォーム工事を対象とする国の他の補助制度との併用はできません。ただし、各事業で対象とするリフォーム工事の請負工事契約が別である場合については、併用することができます。」
「また、地方公共団体の補助制度であって、当該地方公共団体において「本事業への上乗せ分」を認めることとしている補助制度は併用可能です。」
——国が禁じているのは「国どうし」の重複と、国費が入った自治体の制度です。市町村の単独の制度との併用は、市町村の側がそれを認めていれば可能という書き方。つまり伊勢市とのあいだでつまずくとしたら、伊勢市の「他の補助制度を利用する工事は対象外」のほうです。
金額の桁は、たしかに2つ違います。ただし比べる場面が限られます
| — | 伊勢市 住宅リフォーム促進事業 | 国 みらいエコ住宅2026事業(リフォーム) |
|---|---|---|
| 上限 | 5万円 | 100万円/戸(〜平成3年築で義務基準に相当する工事) 平成4年〜平成28年築なら80万円/戸 次世代省エネ基準に相当する工事なら50万円/40万円 |
| 外壁塗装は | 対象(塗装だけでも申請できます) | 対象外 |
| 何が要るか | 税抜20万円以上の工事/市内に本社・本店の業者 | 「外皮に面する開口部を有する1つの居室」で、開口部の断熱改修+躯体の断熱改修(+特定エコ住宅設備の設置)という組み合わせ |
——桁は2つ違いますが、外壁塗装で国の100万円に手が届くことはありません。国の側が塗装を対象にしていないからです。
比べる場面があるとすれば、窓の断熱を同時にやるときだけです。その場合は「窓は国、外壁は市」と分けたくなりますが、伊勢市が「他の補助制度を利用する工事」を対象外にしているので、同じ工事請負契約にまとめると市の5万円が落ちる可能性があります。国の公式が「請負工事契約が別である場合については、併用することができます」と書いているとおり、契約を分けられるかどうかが分かれ目です。業者と市の窓口の両方に、先に聞いてください。
よくある質問
伊勢市では外壁塗装だけでも補助金が出ますか?
出ます。伊勢市住宅リフォーム促進事業補助金は工事の種類を限定しておらず、市は提出書類の案内で「工事内容がわかる全体の図面(内装工事の場合は平面図、外壁塗装等場合は立面図)」と書いています。外壁塗装の申請を想定した運用になっています。ただし工事費が税抜20万円以上であること、市内に本社・本店がある法人または市内の個人事業者が施工することが条件です。
いくらもらえますか?
工事費(税抜)の10分の1で、上限5万円です。千円未満は切り捨てになります。たとえば税抜80万円の工事なら8万円ではなく上限の5万円、税抜30万円なら3万円です。
予算はまだ残っていますか?
先着順で、市の予算額1,000万円に達した時点で受付が終了します。市は予算残額をホームページで公開しており、2026年9月10日時点では151万円でした。上限5万円で計算すると30件ほどの残りです。最新の残額は市の公式ページで確認してください。
申請の順番はどうなりますか?
伊勢市のこの制度は、工事契約をしてから補助金を申請します。市の手順では、業者に申し込み、現地調査と見積もり、工事契約、そのあとに交付申請という流れです。ただし着工はできません。市は「決定通知書の交付後でなければ着工できません」と明記しており、書類審査に1〜2週間かかります。三重県内の耐震系の補助は契約前に申請する形なので、順番が逆になります。
塀やカーポートの工事も対象になりますか?
なりません。市は対象外の工事として「造園、門扉、塀、カーポート等または外構の工事」を挙げています。また「住宅本体を工事しない倉庫、車庫、納屋等の工事」も対象外です。外壁と外構を一緒に頼む場合は、見積書で行を分けておいてください。
申請はどこに出しますか?
市役所の窓口です。市はメール、ファクス、郵送、各支所での申請受付は行っていないと明記しています。担当は商工労政課です。なお補助金交付請求書のみ郵送が可能です。
伊勢市の景観の補助は、外壁塗装に使えますか?
使えます。伊勢市景観形成推進事業補助金交付要綱は「建築物の建築等」を「建築物の新築、増築若しくは改築、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をいう」と定義しており、色彩の変更が対象行為に入っています。補助率は2分の1で、建築物は1棟あたり上限200万円、工作物は1基あたり上限100万円です。対象地区は内宮おはらい町地区と二見町茶屋地区(茶屋北西地区及び茶屋南西地区を除く)。窓口は都市計画課、電話0596-21-5591です。
一度使ったら、もう使えませんか?
使えます。要綱は「補助金の交付は、同一の建築物又は工作物について、上限額に達するまで数回にわたって行うことができる。」として分割利用を認めています。さらに「直近の補助金を交付した日の属する年度の翌年度の初日から起算して10年間同一の建築物又は工作物について補助金の交付をしなかった場合は、……再び第1項又は第2項に規定する額を上限とする補助を行うことができる。」ともしています。外壁塗装の塗り替え周期はおおむね10年から15年なので、その周期と噛み合う設計です。
いつまでに申請すればいいですか?
着工の14日前までです。要綱は交付申請の期日を「補助対象事業の着手の日の14日前の日」と定めています。市も「工事着工前に交付申請等の手続きが必要です。なるべく早い段階で、事前に都市計画課へご相談ください。」としています。工事は重点地区景観形成基準に適合する必要があり、市税を滞納していると交付されません。借りている建物でも所有者の同意があれば申請できます。
出典(伊勢市公式)
- 伊勢市「重点地区における補助金制度」(都市計画課 電話0596-21-5591/対象=内宮おはらい町地区と二見町茶屋地区/「建築物の建築や工作物の建設、外観の修景などで、景観に配慮した行為」/建築物2分の1・上限200万円、工作物2分の1・上限100万円/「工事着工前に交付申請等の手続きが必要です。なるべく早い段階で、事前に都市計画課へご相談ください。」)
- 伊勢市「伊勢市景観形成推進事業補助金交付要綱」平成21年10月1日(令和6年4月1日改正)(第2条=「建築物の建築等 建築物の新築、増築若しくは改築、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をいう」/第2条第1号=補助金交付対象地区は「内宮おはらい町地区及び二見町茶屋地区(茶屋北西地区及び茶屋南西地区を除く。)」/第6条=建築物1棟当たり2分の1・上限200万円、工作物1基当たり2分の1・上限100万円、景観重要建造物の修理2分の1・上限200万円、1,000円未満切捨/第6条第4項=「補助金の交付は、同一の建築物又は工作物について、上限額に達するまで数回にわたって行うことができる。」/第6条第5項=10年間交付がなければ再び上限額まで交付できる/第7条第2項=交付申請の期日は「補助対象事業の着手の日の14日前の日」/第3条第2項=市税を滞納しているときは交付しない)
- 伊勢市「住宅リフォーム促進事業補助金」(更新日2026年9月11日/申請受付状況と予算残額(2026年9月10日時点151万円)、制度の定義、補助対象の工事と補助金額、補助対象者、補助対象外の工事、提出書類、注意事項、補助金の手続きと手順)
- 伊勢市「木造住宅の耐震補強(設計・工事)補助・耐震シェルター等設置補助・空き家除却(解体)工事補助」(更新日2026年8月18日/令和7年4月1日の増額、交付決定前の契約は対象外、6か月以内の実績報告、1棟1回限り、設計と工事は別業者、同時リフォーム補助の条件、訪問業者への注意喚起)
- 伊勢市「空家対策の補助制度」(空家リフォーム促進事業補助金・空家購入促進事業補助金)/伊勢市「木造住宅の耐震補強(設計・工事)補助・耐震シェルター等設置」/伊勢市「脱炭素・カーボンニュートラルに向けた補助制度等」
- みらいエコ住宅2026事業 公式サイト(国土交通省)——補助対象工事の区分「①開口部の断熱改修 ②躯体の断熱改修 ③特定エコ住宅設備の設置 ④エコ住宅設備の設置」ほか、および「住宅省エネ支援事業者への登録が必要」「予算上限に達し次第、交付申請の受付を終了」の記載(2026年9月8日確認)
- 国「住宅省エネ2026キャンペーン」公式——「掲載している支援制度であっても、国費が充当されている制度は、本キャンペーンの各事業と併用できません。詳細については、各地方公共団体にお問い合わせください。」/4つの補助事業(リフォームで使えるのはみらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業)(2026年9月12日確認)
- みらいエコ住宅2026事業「よくあるご質問」(公式PDF・2026年3月26日更新)——「二重補助を避ける観点から、住宅(外構含む)のリフォーム工事を対象とする国の他の補助制度との併用はできません。ただし、各事業で対象とするリフォーム工事の請負工事契約が別である場合については、併用することができます。」「地方公共団体の補助制度であって、当該地方公共団体において『本事業への上乗せ分』を認めることとしている補助制度は併用可能です。」/同「対象要件の詳細【リフォーム】」——補助上限額は〜平成3年築で100万円/戸、平成4年〜平成28年築で80万円/戸(義務基準に相当する工事の場合)
- 伊勢市「住宅リフォーム促進事業補助金」を開く——先着順で、予算に達した時点で終わります。申請の前に、必ずここで最新の内容を確かめてください
最終確認日:2026年9月11日(予算残額は2026年9月10日時点の市の公表値。市のページの更新日は令和8年9月11日)。予算残額は日々変わります。申請前に必ず伊勢市商工労政課および市の公式ページでご確認ください。
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