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世田谷区の外壁塗装に助成金は出る?——令和8年度から対象外になりました。屋根だけ7万円残っています
外壁は出ません。屋根なら出ます屋根の高反射改修で1棟あたり7万円
- 変更
- 外壁塗装は令和8年度から補助対象外——区が「重要なお知らせ」で名指し
- 屋根の条件
- 日射反射率50%以上/全面の施工が条件
- 受付
- 後期は令和8年10月1日から。事前登録が必須・原則電子申請
世田谷区の「エコ住宅補助金」は、令和7年度まで外壁塗装が対象でした。——令和8年度から外れています。区のリーフレットに「重要なお知らせ」という見出しで、こう書かれています——「以下のメニューは令和8年度から補助対象外となりますのでご注意ください。」その4番目が「住宅の外壁改修(外壁塗装)」です。ただし屋根は残りました。「屋根の高反射改修」で1棟あたり7万円。条件は日射反射率(近赤外線)50パーセント以上の塗料を使うことです。そして後期の受付は令和8年10月1日から——まだ間に合います。
補助が出ても出なくても、次に気になるのは総額です。——30坪だといくらか/業者を自分で調べる4つの方法
このページの内容全18項目
- 先に結論——外壁は外れ、屋根は残りました
- 区が「重要なお知らせ」で5つのメニューを外しました
- 屋根の高反射改修なら7万円——近赤外線50パーセント以上
- 「全面の施工」が条件——一部だけでは出ません
- 足立区と同じ数字。ただし対象がまるで違います
- 杉並区は外壁も対象で15万円——同じ23区でも逆です
- 4つのメニューと、合計20万円の上限
- 令和8年度から事前登録が必須になりました
- 後期は10月1日から——まだ間に合います
- 区内に店舗・営業所がある業者/区が紹介窓口を持っています
- 「工事一式等は不可」——領収書の内訳書が要ります
- 残額は教えてもらえません
- 落とし穴——申請者・契約者・支払者が同じであること
- 外壁塗装の費用は、自分で下げることになります
- 桁が違う制度が、もうひとつあります——耐震は9本立てで最大300万円
- 国の補助金なら使えますか
- よくある質問
- 参考にした情報
先に結論——外壁は外れ、屋根は残りました
①外壁塗装は令和8年度から補助対象外——区が「重要なお知らせ」で名指ししています
②屋根の高反射改修なら1棟あたり7万円——日射反射率(近赤外線)50パーセント以上の塗料が条件
③屋根は「全面の施工」が条件——一部だけでは出ません
④令和8年度から事前登録が必須。原則電子申請
⑤後期の受付は令和8年10月1日から——前期は7月21日に終了しました
去年までの情報を見ていると、間違えます。——インターネット上には「世田谷区は外壁塗装に最大7万円」と書いたページがいくつも残っています。令和7年度まではそのとおりでした。ですが令和8年度は違います。まず、区が何と書いたかを見てください。
区が「重要なお知らせ」で5つのメニューを外しました
「重要なお知らせ
以下のメニューは令和8年度から補助対象外となりますのでご注意ください。
① 断熱材の設置
② 太陽光発電システム(太陽光パネル)
③ 太陽熱ソーラーシステム・温水器
④ 住宅の外壁改修(外壁塗装)
⑤ 再エネ電気上乗せ補助」
(令和8年度 世田谷区エコ住宅補助金リーフレット)
④に「住宅の外壁改修(外壁塗装)」と、はっきり書かれています。——区がわざわざ括弧で「外壁塗装」と補ったのは、そう呼ぶ人が多いことを分かっているからでしょう。
外れたメニューの顔ぶれを見ると、区の考えが読めます。——断熱材、太陽光、太陽熱、外壁塗装。残ったのは窓・ドア・浴槽・屋根の4つです。区は制度の趣旨を「住まいの断熱性能を高めることは、家族の健康と快適な暮らしにつながります」と説明していて、窓とドアという「熱が最も逃げる場所」に絞った形になっています。
外壁塗装が外れたことには、理屈があります。——外壁の塗り替えそのものは、断熱性能をほとんど変えません。塗膜は薄く、壁の中の断熱材とは役割が違うからです(遮熱塗料の実際の差)。一方で屋根は、夏に直射日光を受けて表面が70度を超えることがあります。そこを反射させる効果は測定できるので、区は屋根だけを残したのだと読めます。
Q&Aでも念押しがあります。——「Q.太陽光パネル・定置型蓄電池、断熱フィルム工事は補助対象になりますか? A.令和8年度世田谷区エコ住宅補助金では、太陽光パネル・定置型蓄電池・断熱フィルム工事はいずれも補助対象外となります。」窓に貼る断熱フィルムも対象外です。
屋根の高反射改修なら7万円——近赤外線50パーセント以上
外壁は外れましたが、屋根は残っています。区の手引きから、条件をそのまま引きます。
「エ 屋根の高反射改修(屋根塗装、葺き替え、カバー工法)
①日射反射率(近赤外線)50パーセント以上を有する塗料を用いる塗装工事をいう。
※葺き替え、カバー工法については、日射反射率(近赤外線)50パーセント以上の屋根材を使用すること。
②屋根又は屋上の施工であり、太陽光発電システム、太陽熱ソーラーシステム及び太陽熱温水器の設置箇所を除く全面の施工であること。」
(令和8年度エコ住宅補助金申請の手引き)
「日射反射率(近赤外線)50パーセント以上」——数字で決まっています。——「遮熱塗料を使えばよい」ではありません。その塗料の近赤外線の反射率が50%以上あることを、カタログで示す必要があります(屋根の遮熱塗料を公式数字で比べる)。
調べ方には、近道が用意されています。——区は必要書類の説明で「※申請フォームにある製品検索欄から選択できた製品の場合は提出不要となります。」と書いています。つまり申請フォームに製品のデータベースがあるということです。塗料を決める前に、そこで候補の製品名を検索してみるのがいちばん確実です。出てこなければカタログを添えることになります。
葺き替えとカバー工法も対象です。——その場合は塗料ではなく屋根材が50%以上であることが条件になります(カバー工法とは/ガルバリウム鋼板の屋根)。「塗るか、被せるか、葺き替えるか」で条件が変わるわけではない、という作りです。
「全面の施工」が条件——一部だけでは出ません
②の条件が、意外と引っかかります。
「屋根又は屋上の施工であり、太陽光発電システム、太陽熱ソーラーシステム及び太陽熱温水器の設置箇所を除く全面の施工であること。」
「全面」です。——南面だけ傷んでいるから南面だけ塗る、という工事では対象になりません。屋根全体を塗る必要があります。
ただし逃げ道も用意されています。——太陽光パネルや太陽熱の機器が載っている部分は、除いてよいと明記されています。パネルの下は塗れないので、当たり前といえば当たり前ですが、そこを書いてあるのは親切な作りです。パネルを載せている家でも、それ以外を全部塗れば条件を満たします。
写真の出し方も決まっています。——「屋根の高反射改修の施工前と後の写真 ※屋根のできるだけ広範囲が写った写真をそれぞれ1枚以上ご提出ください。」「できるだけ広範囲」という指定は、全面を施工したことを写真で確かめるためでしょう。足場を解体する前に撮ってもらってください。解体後では屋根を上から撮れません。
足立区と同じ数字。ただし対象がまるで違います
「日射反射率(近赤外線)50パーセント以上」という基準は、足立区・千代田区など多くの区が使っています。足立区とは同じ数字ですが、対象が違います。
| 世田谷区 | 足立区 | |
|---|---|---|
| 基準 | 日射反射率(近赤外線)50%以上 | 近赤外線領域における日射反射率が50%以上 |
| 対象部位 | 屋根のみ(屋根の高反射改修) | 遮熱塗装(戸建て住宅であること) |
| 補助額 | 70,000円/1棟(定額) | 3分の1・上限5万円 |
| 合計上限 | 20万円(4メニュー合計) | — |
| 令和8年度の状況 | 前期終了・後期は10月1日から | 2026年8月21日に受付終了 |
金額の出し方が違います。——世田谷区は「7万円」の定額で、工事費がいくらでも同じです。足立区は3分の1で上限5万円なので、15万円の工事で上限に届きます。屋根塗装は一般に40万円を超えるので、どちらも実質は定額に近いのですが、世田谷のほうが2万円多いことになります。
同じ23区でも、区ごとに制度がまったく違います。——「東京都の補助金」という一本の制度があるわけではありません。東京都自体は、外壁塗装や屋根塗装に直接出す制度を持っていません。あるのは区市町村の制度です(助成金は目的別の制度の中にある)。
杉並区は外壁も対象で15万円——同じ23区でも逆です
世田谷区が外壁を外した令和8年度に、外壁も対象のまま残している区があります。——杉並区の「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」は助成対象経費の20%、屋根・外壁合わせて限度額15万円です。しかも助成対象経費に「仮設工事費(足場設置費、養生費)」が入っています。
| 世田谷区 | 杉並区 | |
|---|---|---|
| 外壁 | 令和8年度から対象外 | 対象 |
| 金額 | 70,000円/1棟(定額) | 20%・上限15万円 |
| カバー工法 | 対象 | 対象外 |
| 申請 | 事前登録が必須 | 事後申請 |
| 残額 | 「お答えできかねます」 | 公開(8/18時点27.40%) |
同じ「近赤外線50%以上」を使いながら、対象になる工法まで逆になっています。——隣の区の話をそのまま当てはめないでください(杉並区の詳細はこちら)。
4つのメニューと、合計20万円の上限
| メニュー | 補助額 |
|---|---|
| ア 窓の断熱改修(二重窓、複層ガラス) | 15,000円/1窓(1連の窓) |
| イ 高断熱ドアの設置 | 15,000円/1ドア |
| ウ 高断熱浴槽の設置 | 70,000円/1台 |
| エ 屋根の高反射改修 | 70,000円/1棟 |
| 合計20万円まで/対象住宅=既存住宅/対象施工事業者=区内事業者 | |
窓は「1窓(1連の窓)」あたり15,000円です。——数が増えれば積み上がります。屋根7万円と浴槽7万円を足して14万円、そこに窓を4か所やれば6万円で、合計20万円の上限に届く計算です。
屋根塗装を考えている方には、組み合わせる余地があります。——屋根の高反射改修7万円だけで終わらせるより、窓や浴槽と合わせるほうが総額は大きくなります。ただし外壁塗装は対象外なので、足場を組むついでに外壁も、という部分には補助が乗りません(屋根塗装の費用/条件を入れて概算を出す)。
申請できる人の条件も見ておきます。——①世田谷区に住民登録がある個人であること。(法人は対象外です。)②補助対象工事費用の支払者であること。③世田谷区内に店舗、営業所などを置く施工業者(個人事業者を含む)と契約し、施工すること。④申請する建物が区内に存する住宅であること。⑤申請する建物が建築基準法令に適合していること。そして新築住宅は対象外です。
令和8年度から事前登録が必須になりました
ここが今年いちばん大きい変更です。
「令和8年度より、【工事前の事前登録】が必須となります。また、手続きは原則としてスマートフォンやパソコンからの【電子申請】となります。」(世田谷区)
「工事の着工前に事前登録を行うことで、補助金の利用をあらかじめ確保することができ、安心して改修工事を進めることができます。」(リーフレット)
つまり「工事が終わってから申請」ではなくなりました。——先に枠を押さえる仕組みです。区のQ&Aにこうあります——「Q.事前登録は工事完了までに行えばいいですか? A.事前登録は、補助金の予算枠を確保するため、交付申請までに必ず行う必要があります。工事契約を結んだ後に実施してください。」
順番は、契約 → 事前登録 → 工事 → 交付申請、です。——契約より前ではなく、契約の後という点に注意してください。登録に提出書類は要りません。区は「事前登録に提出書類はありません。ただし、登録の際に契約日や金額等を入力するため、『工事請負契約書等』をお手元にご用意のうえ、登録を進めてください。」としています。
登録は業者が代わりにやってもかまいません。——リーフレットに「※申請者本人、施工事業者でも事前申請OK!」とあります。スマホが苦手な方は、業者に頼めます。
登録が終わるとメールが来ます。——「事前登録が完了すると、事務局から『【令和8年度エコ住宅補助金申請事務局】事前登録の審査完了のお知らせ』という件名のメールが届きます。そのメール内の【交付申請URL】または申請一覧(交付申請フォーム)から交付申請を行ってください。」この件名を覚えておくと、迷惑メールに紛れても探せます。
後期は10月1日から——まだ間に合います
令和8年度から、受付が年2回に分かれました。
| 事前登録受付期間 | 交付申請受付期間 | 対象となる工事完了日 | |
|---|---|---|---|
| 前期 | 令和8年4月15日〜8月31日 (又は予算上限に達するまで) →7月21日に終了 | 令和8年4月15日〜8月31日 | 令和8年4月1日〜8月31日 |
| 後期(予定) | 令和8年10月1日〜令和9年1月31日 (又は予算上限に達するまで) | 令和8年10月1日〜令和9年1月31日 | 令和8年9月1日〜令和9年1月31日 |
前期は予算上限で早く終わりました。——区のお知らせにこう残っています。「2026/07/13:前期分の予算確保済率が90%を超えました。」「2026/07/21:前期分の事前登録の受付は終了しました。」4月15日に始まって、3か月あまりで埋まったということです。
後期を狙うなら、10月1日に動けるよう準備してください。——契約を先に結び、10月1日に事前登録。工事の完了は令和9年1月31日までです。
「対象となる工事完了日」に注意してください。——後期は令和8年9月1日からです。8月中に工事が終わってしまうと、前期の対象になりますが、前期の登録はもう締め切られています。9月に完了する工事から後期の対象です。
屋根塗装は、天候に左右される工事です。——10月に事前登録して、11月から12月に施工、というのが自然な流れになります。1月末までという締切があるので、年末年始をまたぐ計画は余裕を見てください(外壁塗装に向いている季節)。
区内に店舗・営業所がある業者/区が紹介窓口を持っています
業者の条件は、ゆるめの書き方です。
「世田谷区内に店舗、営業所などを置く施工業者(個人事業者を含む)と契約し、施工すること。」(令和8年度エコ住宅補助金申請の手引き)
「本店」ではなく「店舗、営業所など」です。——本店が市外にあっても、区内に営業所があればよいと読めます。本店に限る市もあるので、世田谷区は選べる相手が多いほうです。個人事業者も含むと明記されているのも、間口の広い書き方です。
そして区は、業者の紹介窓口まで持っています。——これは全国的にも多くありません。
「【世田谷区住宅相談連絡協議会】世田谷区と協定を結び、住宅の増築・改築・修繕などの区内事業者を紹介しています! TEL:03−3413−3046 受付:月〜金曜日/9時〜17時」
リーフレットには流れも図で書かれています——区民が申込 → 世田谷区住宅相談連絡協議会が選定 → 受注業者と工事契約。区と協定を結んだ団体が間に入る形です。
ただし、紹介された1社だけで決めないでください。——紹介は「区内の業者を探す手段」であって、金額が適正であることの保証ではありません。紹介を受けたうえで、ほかにも見積もりを取って比べるのが確実です。同じ屋根でも会社によって足場代・塗料・㎡数の出し方が変わります(塗装面積の出し方/同じ条件で複数社に出してもらう)。
「工事一式等は不可」——領収書の内訳書が要ります
提出書類のなかに、見積書の書き方に直結するものがあります。
「・領収書及び領収書内訳書の写し(参考様式1)
※改修工事に係る費用内訳金額を記載してください。(工事一式等は不可)
※領収書の宛名は必ず申請者名としてください。
※工事経費の全額が記載された領収書が必要です。」
「工事一式等は不可」——区がはっきり書いています。——屋根の高反射改修にいくらかかったかを、金額で切り出せる必要があります。外壁も一緒に塗るなら、屋根と外壁を別の行にしてもらってください。「外装工事一式 120万円」では、区が屋根分を取り出せません(見積書のチェック項目)。
これは補助の話を抜きにしても、施主にとって得な形です。——内訳が分かれていれば、他社の見積書と並べて比べられます。区が求めている書き方は、そのまま比較しやすい見積書の書き方でもあります。
提出する書類は全部で6点です。——①工事契約書 ②領収書及び領収書内訳書(参考様式1)③工事完了報告書(参考様式2)④屋根の高反射改修の施工前と後の写真 ⑤メーカーのカタログ・パンフレット等の写し ⑥施工完了証明書(参考様式3)。⑥は施工業者に書いてもらう書類なので、契約のときに「あとで証明書をお願いします」と伝えておいてください。
区は「良くある不備内容」も公開しています。これが具体的です。
「マイナンバーカードの裏面を提出してしまう」——「特定個人情報の取り扱いができないため、提出できるのは表面のみです。裏面(個人番号が記載された面)は提出しないでください。」
「口座名義を小文字で入力してしまう」——「〇 正:サトウ シヨウタ × 誤:サトウ ショウタ」(銀行口座名義はすべて大文字カタカナ)
「通帳の表紙のみを提出してしまう」——1〜2ページ目の見開きが必要
「登記簿謄本の一部のみを提出してしまう」——最終ページに発行元の押印があるため全ページ
残額は教えてもらえません
先着順の制度で、いちばん知りたいのは「まだ残っているか」です。——世田谷区の答えは、こうです。
「補助金の交付件数や残額等についてはお答えできかねます。補助金が少なくなりましたら世田谷区エコ住宅補助金のホームページでお知らせいたします。」(令和8年度エコ住宅補助金申請の手引き)
電話で聞いても答えてもらえない、ということです。——そのかわり、区はホームページで節目ごとに告知しています。前期は「予算確保済率が90%を超えました」(7月13日)という形で出ました。特設サイトの「お知らせ・トピックス」を見るのが唯一の方法になります。
同じ先着順でも、市によって扱いが正反対です。——柏市は予算額と残額を数字でページに載せています(33,250,000円中26,041,000円/令和8年9月1日時点)。世田谷区は「お答えできかねます」。どちらが良い悪いではなく、先着順の制度を狙うときは「その自治体が残額を公開しているか」を先に確かめると、動き方が決まります。
世田谷区の場合、確実なのは10月1日に登録することです。——後期の初日に押さえてしまえば、残額を気にする必要がありません。そのためには9月中に業者を決めて契約まで済ませておく必要があります。逆算すると、いま動く時期です。
落とし穴——申請者・契約者・支払者が同じであること
手引きの「その他 注意点」の1番目が、これです。
「(1)申請者、契約者、支払者がそれぞれ異なる場合は受付できません。」
3つが同じ人でないといけません。——親名義の家を子が契約して払う、夫が契約して妻の口座から払うといったケースは、そのままでは受け付けてもらえません。共通条件にも「補助対象工事費用の支払者であること」とあります。契約前に、誰の名前で進めるかを決めてください。
ほかの注意点も見ておきます。
| 区の注意点 | 意味 |
|---|---|
| 「補助対象工事状況について、補助金交付決定の前後に現地調査を行う場合があります」 | 区の職員が見に来ることがあります |
| 「アンケートや施工前後の使用状況に係るデータの提供、区が行うPR等にご協力いただくことがあります」 | 補助を受けたあと、協力を求められることがあります |
| 「国や東京都の補助事業との併用は可能です」 | 国・都とは重ねられます |
| 「申請する工事と同一の工事について区の他の補助金を受けていない(又受けようとしていない)こと」 | 区の別の補助金とは重ねられません |
| 「過去に当補助金の交付を受けた同一の工事に関する補助金の二重申請はできません」 | 同じ工事で2回は受けられません |
「国や東京都の補助事業との併用は可能」は、大きい情報です。——屋根の遮熱塗装で区から7万円、窓の断熱改修で国の制度から、という組み方ができます。ただし区は「国や東京都の補助制度側で併用が認められているかどうかについては、それぞれの窓口でご確認ください」と付け加えています。相手側の条件は相手に聞く、ということです。
外壁塗装の費用は、自分で下げることになります
令和8年度、世田谷区で外壁塗装に補助は出ません。——だから外壁の費用は、見積もりで決まります。
屋根と外壁を同時にやる方は、金額を分けてもらってください。——屋根には7万円の補助が乗り、外壁には乗らないからです。区も領収書の内訳を求めています。「外装工事一式」でまとめられていると、補助の申請でも、他社との比較でも、どちらでも困ります(見積書のチェック項目/同じ条件で複数社に出してもらう)。
足場は1回で済みます。——屋根と外壁を別々の年にやると、足場代を2回払うことになります(費用の内訳と足場代)。補助が屋根にしか出ないからといって、屋根だけ先にやるのが得とは限りません。外壁の傷み具合と合わせて考えてください(外壁の劣化サインの見方)。
世田谷区は住宅が密集した地域が多い区です。——隣家との距離が近いと、足場の組み方や飛散防止の手間が変わります。見積書の足場代が他社と大きく違うときは、その理由を聞いてください。単に高いのか、その敷地では実際に手間がかかるのかで意味が変わります(足場なしと言われたら)。
塗料のグレードでも変わります。——屋根に使う遮熱塗料は、近赤外線50%以上という条件を満たすものを選ぶことになりますが、そのなかでもシリコンとフッ素で持ちが違います。あと何年その家に住むかから逆算するのが現実的です(塗料の選び方/条件を入れて概算を出す)。
「世田谷区で外壁塗装に7万円出ます」と言われたら、令和8年度の話ではありません。——7万円が出るのは屋根の高反射改修で、外壁塗装は令和8年度から対象外です。令和7年度までの情報を載せたままのページが、まだいくつも残っています。区の特設サイト(ページID:31250)か、エコ住宅補助金電話窓口(03-5539-3242/月〜金 8時30分〜17時)で確かめてください。
桁が違う制度が、もうひとつあります——耐震は9本立てで最大300万円
ここまでは屋根の高反射改修(7万円)の話でした。世田谷区にはもうひとつ、金額の桁が違う制度があります。しかも1本ではなく、9つのメニューに分かれています。
| 支援事業 | 内容 | 助成限度額 |
|---|---|---|
| ①訪問相談(耐震診断前) | 建築士を派遣して簡易耐震診断・相談 | 無料 |
| ②耐震診断士派遣 | 建築士を派遣して耐震診断 | 無料 |
| ③訪問相談(耐震診断後) | ②を実施した住宅で概算改修費の算出・相談 | 無料 |
| ④補強設計 | 補強設計費の一部補助 | 30万円 |
| ⑤耐震改修工事 | 耐震改修工事費の一部補助 | 170万円 |
| ⑥不燃化耐震改修工事 | 不燃化改修を含めた耐震改修工事費の一部補助 | 220万円 |
| ⑦不燃化建替え | 建替え工事費の一部補助 | 220万円 |
| ⑧簡易耐震改修工事 | 1階のみの耐震改修工事費の一部補助 | 80万円 |
| ⑨除却工事 | 解体工事費の一部補助 | 50万円 |
さらに上乗せがあります。——⑤〜⑦について、改修する住宅に住んでいる申請者または同居している方が要介護状態等である場合、助成限度額が300万円になります(要介護・要支援認定を受けている方、特殊疾病の医療助成対象者、小児慢性特定疾病医療受給者証・愛の手帳・身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳のいずれかの交付を受けている方)。
①〜③が無料というのが、この制度のいちばん動きやすいところです。建築士が来て簡易診断をし、診断後にはもう一度来て概算の改修費まで出してくれます。お金をかけずに「うちはいくらかかるのか」が分かるので、塗り替えで足場を組む計画があるなら、先にここを通しておくと判断材料が増えます。
対象は昭和56年5月31日までに着工した住宅(昭和56年6月以降に延べ面積の2分の1を超える増築をしたものを除く)。木造在来軸組構法または枠組壁工法(ツーバイフォー)で、地上階が平屋建てまたは2階建てのもの。所在地によって使えるメニューが変わります。④の補強設計の助成を受けた場合、⑤⑦⑧⑨の限度額はその分を差し引いた額になります。⑨除却工事は「費用の2分の1と50万円のうち低い額」です。
国の補助金なら使えますか
市の制度に条件が付くと分かると、次に出てくるのがこの質問です。先に答えを書きます。外壁塗装そのものに出る国の補助金は、ありません。
よく名前が挙がるみらいエコ住宅2026事業も、対象は窓などの開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、給湯器といった設備です。塗り替えは対象工事に入っていません。
まぎらわしいのが「躯体の断熱改修」です。これは壁・天井・床に断熱材を入れる工事のことで、断熱塗料や遮熱塗料を塗ることではありません。「外壁が対象」という説明だけを見て、塗り替えも入ると思ってしまう方がいます。
窓の断熱や給湯器の交換を同時にやるなら、その部分は対象になり得ます。ただし申請には「住宅省エネ支援事業者」に登録した業者が工事を請け負う必要があり、予算の上限に達した時点で受付が終わります。くわしくは国の制度と外壁塗装の関係にまとめました。
よくある質問
世田谷区で、外壁塗装に助成金は出ますか?
令和8年度は出ません。区のエコ住宅補助金リーフレットの「重要なお知らせ」に「以下のメニューは令和8年度から補助対象外となりますのでご注意ください」とあり、その④が「住宅の外壁改修(外壁塗装)」です。令和7年度までは対象でしたが、令和8年度から外れました。
屋根の塗装なら出ますか?
出ます。「屋根の高反射改修」というメニューで、1棟あたり7万円です。ただし日射反射率(近赤外線)50パーセント以上を有する塗料を用いる塗装工事であることが条件です。葺き替えやカバー工法も対象で、その場合は同じ基準の屋根材を使います。
屋根の一部だけ塗る場合も対象になりますか?
なりません。区は「屋根又は屋上の施工であり、太陽光発電システム、太陽熱ソーラーシステム及び太陽熱温水器の設置箇所を除く全面の施工であること」としています。太陽光パネルなどが載っている部分を除いた全面を施工する必要があります。
どの塗料なら条件を満たしますか?
日射反射率(近赤外線)50パーセント以上のものです。メーカーのカタログやパンフレットで確認できるようにしてください。区は「申請フォームにある製品検索欄から選択できた製品の場合は提出不要となります」としているので、申請フォームで製品名を検索してみるのが早い方法です。
補助金はいくらまで出ますか?
4つのメニュー合計で20万円が上限です。窓の断熱改修が15,000円/1窓(1連の窓)、高断熱ドアの設置が15,000円/1ドア、高断熱浴槽が70,000円/1台、屋根の高反射改修が70,000円/1棟です。
いつ申請すればいいですか?
令和8年度は前期と後期の2期制です。前期は4月15日から8月31日まででしたが、予算上限に達して7月21日に事前登録の受付が終了しました。後期は事前登録・交付申請が令和8年10月1日から令和9年1月31日まで、対象となる工事完了日は令和8年9月1日から令和9年1月31日までの予定です。
事前登録とは何ですか?
令和8年度から導入された仕組みで、交付申請の前に必ず行う必要があります。区は「工事の着工前に事前登録を行うことで、補助金の利用をあらかじめ確保することができ、安心して改修工事を進めることができます」と説明しています。提出書類はありませんが、契約日や金額を入力するので工事請負契約書を手元に用意してください。
事前登録はいつすればいいですか?
工事契約を結んだ後です。区は「事前登録は、補助金の予算枠を確保するため、交付申請までに必ず行う必要があります。工事契約を結んだ後に実施してください」と書いています。申請者本人でも施工事業者でも登録できます。
申請は郵送でもできますか?
原則として電子申請です。区は「手続きは原則としてスマートフォンやパソコンからの【電子申請】となります」としています。書類の持参は不要です。
区外の業者に頼んでも補助は出ますか?
出ません。「世田谷区内に店舗、営業所などを置く施工業者(個人事業者を含む)と契約し、施工すること」が条件です。本店に限らず店舗や営業所でもよい書き方になっています。
区内の業者が分からないのですが
区が紹介窓口を持っています。世田谷区住宅相談連絡協議会(03-3413-3046/月〜金曜9時〜17時)が、区と協定を結んで住宅の増築・改築・修繕などの区内事業者を紹介しています。
国や東京都の補助金と一緒に使えますか?
使えます。区は「世田谷区エコ住宅補助金は、国や東京都の補助制度と併用が可能です」としています。ただし「国や東京都の補助制度側で併用が認められているかどうかについては、それぞれの窓口でご確認ください」とも書かれています。
区の他の補助金とは併用できますか?
できません。共通条件に「申請する工事と同一の工事について区の他の補助金を受けていない(又受けようとしていない)こと」とあります。
太陽光パネルや断熱フィルムは対象ですか?
対象外です。区のQ&Aに「令和8年度世田谷区エコ住宅補助金では、太陽光パネル・定置型蓄電池・断熱フィルム工事はいずれも補助対象外となります」と明記されています。断熱材の設置、太陽熱ソーラーシステム・温水器も令和8年度から対象外になりました。
見積書に「工事一式」と書いてあります
領収書内訳書が必要になります。区は領収書及び領収書内訳書(参考様式1)について「改修工事に係る費用内訳金額を記載してください。(工事一式等は不可)」としています。領収書の宛名は必ず申請者名で、工事経費の全額が記載されたものが必要です。
予算はまだ残っていますか?
区は残額を公表していません。「補助金の交付件数や残額等についてはお答えできかねます。補助金が少なくなりましたら世田谷区エコ住宅補助金のホームページでお知らせいたします」としています。前期は7月13日に「予算確保済率が90%を超えました」と告知が出て、7月21日に受付終了となりました。
工事のあとに区の人が来ることはありますか?
あります。区は「補助対象工事状況について、補助金交付決定の前後に現地調査を行う場合があります」としています。また補助金の交付を受けたときは「アンケートや施工前後の使用状況に係るデータの提供、区が行うPR等にご協力いただくことがあります」とも書かれています。
「世田谷区で外壁塗装に7万円出ます」と言われました
令和8年度の話としては正しくありません。7万円が出るのは「屋根の高反射改修」で、外壁塗装は令和8年度から対象外です。令和7年度までの情報を載せたままのページが残っている可能性があります。区の特設サイト(ページID:31250)かエコ住宅補助金電話窓口(03-5539-3242)で確かめてください。
東京都内の49市区町村を、1件ずつ市の公式情報で調べています。——世田谷区で出なくても、隣の市では条件が違うことがあります。全体像は東京都の助成金まとめにあります。
あきる野市/三鷹市/中央区/中野区/八王子市/北区/千代田区/台東区/品川区/国分寺市/国立市/墨田区/多摩市/大田区/小平市/小金井市/府中市/文京区/新宿区/日野市/昭島市/杉並区/東久留米市/東大和市/東村山市/板橋区/武蔵村山市/武蔵野市/江戸川区/江東区/清瀬市/渋谷区/港区/狛江市/町田市/目黒区/福生市/稲城市/立川市/練馬区/羽村市/荒川区/葛飾区/西東京市/調布市/豊島区/足立区/青梅市
東京都全体の状況は、東京都のページにまとめています。——都の制度で遮熱塗装が対象になる条件、「近赤外線50%以上」という数字の出どころ(JIS K5602)、建築士が無料で来る都の制度、そして23区7区の比較表があります。
塗り替えで固定資産税は上がりません。下がりもしません。上がるのはどんな工事なのかを、外壁塗装と固定資産税で条文から確かめています。
参考にした情報
- 世田谷区「令和8年度 世田谷区エコ住宅補助金 特設サイト」(ページID:31250/最終更新日 2026年8月31日/気候危機対策課 エコ住宅補助金電話窓口 03-5539-3242)
- 世田谷区「令和8年度エコ住宅補助金リーフレット」(PDF)
- 世田谷区「令和8年度エコ住宅補助金申請の手引き」(PDF)
- 世田谷区「エコ住宅補助金 FAQ」(PDF)
- 世田谷区住宅相談連絡協議会(03-3413-3046)
- 世田谷区の公式ページを開く——金額と受付状況は年度で変わります。申請の前に、必ずここで最新の内容を確かめてください
- 世田谷区「木造住宅耐震化支援事業パンフレット(昭和56年5月までに着工)」P2「区の耐震化支援事業」——訪問相談(耐震診断前後)・耐震診断士派遣は無料、補強設計30万円、耐震改修工事170万円、不燃化耐震改修工事220万円、不燃化建替え220万円、簡易耐震改修工事(1階のみ)80万円、除却工事50万円(費用の2分の1と50万円のうち低い額)。拡充情報として、⑤〜⑦は申請者または同居者が要介護状態等の場合に助成限度額300万円。対象住宅の要件6項目(昭和56年5月31日までの着工、木造在来軸組構法または枠組壁工法、地上階が平屋建てまたは2階建て ほか)
本ページは2026年9月2日時点で世田谷区が公開している情報をもとにまとめたものです。制度は年度ごとに変わり、先着順のため受付状況が動きます。後期の日程は「予定」として示されているものです。申請の前に、必ず区の特設サイトと「令和8年度エコ住宅補助金申請の手引き」をご確認ください。